2020/8/25

言葉のちから その181

言葉のちから    【幸せになる方法】

昨年亡くなった主人の入院生活中、ふと思っても言葉にできなかったことが
一気に出て来てしまいました。

白血病の治療がとても順調だったのに、再発してからはとても苦しい日々を
耐えていた姿を見守っていました。

再発してからの治療を始めるとき主人は「俺、何のためにがんばるんだっけ?」
というので、「家族のためじゃない」と私は言いました。
結果的には再発のための治療をしてもしなくても、同じくらいの命だったとおもいます。
亡くなってから、息子が主人の書いたスケッチブックをみつけました。
筆ペンで、書かれた文章には
「今まで常に自分のやりたい事は概ね実現させているので、
 いつ死を迎えてもいいやという気持ちだった。
 それより、これまでこんなふうに自分を存在させてくれた周りの人に
 感謝、感謝の気持ちがあふれている。
 崖っぷちに立った時にどう思っているかは今は想像もできなけれど、
 最近の奥さんを見たり、話をきいたりしていると、
 感謝して今を生きる事が大事なんだと思う。  生きる事だけ頑張る。」
と書いてあり、家族には何よりの支えになりました。
生きているだけで丸儲けの意味がわかり、死んでもおしまいでないことがわかり、
いまは家族それぞれに、やりたい事を全部やろうとしているので忙しい生活です。
主人の半年目の月命日に帰宅したら、見た事も無いような大きな花束が届いていました。

送り主を見ると主人の名前です。

この日は私たちの銀婚式になるはずの日でした。
主人が昨年のうちに花屋さんに頼んでおいたのか、
誰かが送ろうと思ってくれたのか分かりませんが、
例えそうであっても、主人が私に花を贈りたくて
誰かの頭にひらめかせてくれたのだと思い
主人からのメッセージだと思う事にしました。

 

「いつも側にいるよ」って。