2019/10/6

言葉のちから その130

 

言葉のちから       【アリガトウ】

ガンを宣告された晴海さんという方の『晴海22歳の闘病日記』がとりあげられていました。

「アリガトウ」という気持ち。

 

友達。

幼馴染だったり、高校時代からだったり、 つきあいの長さはまちまちだけど そのぶん深いつきあいだったと思います。 馬鹿なこともいろいろやって 楽しい時間をたくさんくれて    ありがとう。

 

家族。

一番長い時間を過ごした人たち。 そんなにベタベタした関係じゃなかったけど 末っ子ということもあって たくさん面倒を見てもらいました。 たくさん心配もかけました。

入院してからはお洗濯や色々な雑用がたくさん増えて 家政婦さんには特に迷惑をかけたと思います。

(家政婦さんも僕の家族です) それでも誰も嫌な顔を僕に見せないで 気を使ってくれているんですよね。        みんな僕の家族でいてくれてありがとう。

 

職場のみんな。

失敗も多くて、知らないことも多くて、 いっぱい迷惑をかけてしまって 一人前に役に立つようになる前に抜けてしまって 申し訳なかったです。 それからここでも僕は「末っ子」で みんなにはすごく可愛がってもらったと思います。      ありがとう。

 

病院のみんな。

僕がこうして今起きていられるのは 病院の先生や看護士さんが 僕の体を少しでも良い状態に保とうと いつも気にかけてくれているからです。 全部、病院のみんなのおかげです。 ありがとう。

 

ネット上の友達。

顔が見えない画面の向こうに居るぶん、 素直な気持ちになれたところがあります。 だからこそ苦しい気持ちや辛い気持ちが とても軽くなったのだと思います。  ありがとう。

 

ブログのみんな。

いつも読んでくれて、それから、 励ましや相槌のコメントをくれて 本当に気持ちが励まされています。

たくさんの人に囲まれて、僕は幸せです。   ありがとう。

 

晴海さんが上記の日記を書いたのは 2004年の12月26日。

これは、晴海さんが亡くなられる1日前、前日に書かれた日記なんです。

「ありがとう」という言葉しか出てきていないのです。ありがとうという言葉しか。

22歳という若さで、この言葉は決して嘘やタテマエでは言えません。 私は感動しました。

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2004-12-14 14:11:34

ずっと眠っていられたらいいのに。そうでないと、苦しくて痛くて笑えなくなってしまいそう。

ずっと、最後まで笑っていたいのに。                     =