2019/7/18

言葉のちから その63

 

言葉のちから     【しあわせゲーム】 

 

●今日は松下幸之助の秘密。

 

松下幸之助は9歳の時に一人で和歌山から夜行にのって、丁稚奉公のために大阪にやってきました。

 

そんな幼い子供が母親と別れてたった一人で働きにでたんです。

 

松下電工の会長をやっていた丹波正治さんは、松下幸之助にそのときのことをこう質問している。

 

「寂しくなかったんですか?」

幸之助の答えは

「生まれて初めての電車や。ものめずらしくて興奮して寝てるどころじゃなかった」

 

丹波正治さんは、今度はこう聞いてみた。

 

「丁稚奉公では、奉公先の子供をおんぶして子守していたでしょ。 子供の世話は大変だったでしょ?」

幸之助の答えは

「泣いたらアメでもなめさせれば泣き止むことがすぐわかった。

だから背中におぶりながら、自分の好きな機械を眺めて 過ごせる毎日が楽しくてしょうがなかった」

 

丹波正治さんは、今度はこう聞いてみた。

 

「それでは、電灯会社に勤務したとき、夏の暑いときに毎日、 屋根裏にもぐったりして嫌になりませんでしたか?」

幸之助の答えは

「そりゃあ、屋根裏にいるときは暑い。しかし出てきた時の爽快感ときたら、何ものにも代えられんな。最高の気分やった」

 

丹波さんは、もう聞くのを止めたという。

 

 

何を聞いても、

松下幸之助は、辛い、嫌だと思っていないことが

わかったから。