2019/7/13

言葉のちから その56

 言葉のちから  【夢を背負う男】      

 

 「朝、家を出るとき、

 仏壇に線香あげて、水取っ替えて、ロウソク立てて

 

 母ちゃんとか、父ちゃんとか、師匠とか、

 

 黒澤さんとか 全部拝むのね。

 

 俺が全部背負うって。

 

 俺を使って、自分の夢のできなかったことをやってくれっつって」

 

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                       by北野武

  

  亡くなった師匠にもこう拝むそうです。

 

 「師匠、俺に乗んなよ」って。師匠がやりたかったこと

  俺が代わりにやってみせるって。

  みんなの意思を、固体としてのビートたけしの体を

  使って体現するっていうかさ。

  だから、みんな乗っていいっつって。

  「じゃん、じゃん使ってくれ。やってみせるから」っていう。

 

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                       by北野武

 

北野武は、毎朝、こんなことをしてるんですね。おどろきました。

 

「全部拝むのね。俺が全部背負うって」

 

ひょっとして、北野武は「一人」じゃないのかもしれないですね。