言葉のちから　その３８

言葉のちから　　　【19歳で髪をなくした私】

私は19才の時に脳腫瘍が見つかり、

緊急手術をすることになりました。

健康で生きていられる今となっては恥ずかしい限りですが、

当時は悩み、落ち込みました。

脳腫瘍の手術は髪の毛を剃らなければならない。

手術を受けずに死んでしまう怖さよりも、

女として嫌でした。

結局手術は受け、経過も良好だったのですが、一時でも髪の毛のない自分がみすぼらしい

ような気持ちに取り付かれ、大好きな彼に会う事すら嫌でした。

「私の気持ちなんかわかんないじゃん！」と彼の前で泣きじゃくる私に

彼がこう呟いたんです。

「うん、わからない。ごめんな。でも、メグはメグでしょ？ 」

何をなくしてもありのままの私は失っていない、

その一言が教えてくれました。

彼に感謝しています。

私は確かにいま

夢のような毎日を歩いてると実感できるんです。