2019/12/19

言葉のちから その158

 

言葉のちから    【幸せになりたい】

 

去年、叔父が癌でなくなった。

 

叔父の通帳に、多くの貯金が残されていたことを亡くなってから知った。

 

大好きな車を買うため、

私達と皆で旅行に行くために貯めていたのだ。

 

 

 

でも、どちらの願いも叶わぬまま、叔父は逝ってしまったのだ。

 

 

もう叔父は、願いを叶えることも、何かに悩むことも、

「幸せになりたい」と願うこともできないのだ。

 

 

その事実を知り、隣に座っていた姉が私に言った。

 

 

 

『私達って、いろいろな事に悩みながら

 「幸せになりたい」って思ってるけど、

 そう考えられることが幸せだったんだね』

 

 

 

私は涙がとまらなかった。