2019/10/12

言葉のちから その133

 

言葉のちから     

 

○子どもたちはもともと夢を持つ本能が……

 ぼくは,ほとんど世界中を回り,多くの子どもたちを見てきましたが,日本の少年たちに一番夢がなく,暗いと感じました。経済は世界トップクラスなのに何か欠けている。それが子どもたちに反映しているのでしょうか。受験戦争が背景の一つであることは確かです。子どもたちは,もともと夢を持つ本能があるのです。それを手助けするのは大人の務めです。

(中日新聞-01/08/16-ハリウッドの伝言 夢に向かって ショー・コスギさん)

 

○集団を率いるには……

 私はこのとき、生まれて初めて自分を実践運動のリーダーとして意識した。自分がリーダーであらねばならないとすれば、わがままな一匹狼であった今までの生き方を反省しなければならない。集団を率いるにはやはり熱意、誠実さ、忍耐、思いやりなど徳が必要である。

(日本経済新聞-01/05/21-私の履歴書 梅原猛さん)

 

○通貨に替えないと……

 「蓄えただけの知識はただの貯金通帳。通貨に替えないと通用しないんです。」

 「メディアとは文字か、音声か、映像だと思っていたが、『もの』自体がすごいメディアだと感じた」(毎日新聞-01/01/23-21世紀 東海の100人→元三重県立博物館長・田畑美穂さん)

 

○教育とは、層を積み重ねるように学ぶこと……

 教育とは、層を積み重ねるように学ぶことだ。人間はすべて自分で発明できない以上、最初にまねの仕方を覚えなければならない。二番目にいかに学ぶかを学ぶ。次に、いかに生き、決めるかを学び、さらに自分がどうあるべきかの学習に進む。そして最後に、どのようになるかという啓発的でよりダイナミックな段階にいたる。

(讀賣新聞-01/01/03-世界5大学長クーロンベルク座談会→フランコ・イモダ・グレゴリアン大学長<バチカン>←)

 

○希望は、夢があるからこそ……

 希望は、夢があるからこそわき起こる。

(日本経済新聞-01/01/01-私の履歴書→樋口廣太郎・アサヒビール名誉会長←)

 

○言葉の単純化が、人の心も単純に……

 言葉は生き物だから変化するのは当然で、古き良き表現が必ずしも美しいとは思わない。が、表現がどんどん単純化するのは心配だ。「ボキャブラリーが貧困になり、言葉が単純化すると人の心も単純になっていくのではないでしょうか」言葉の短絡は、心の短絡につながりかねない。

(讀賣新聞-00/11/11-21世紀をどう踏み出すか=第25回言葉の乱れ→大石静さん←)