2019/9/4

言葉のちから その108

言葉のちから    【リボーの法則】

 

 

自分の過去の記憶が、病気や事故、あるいは強い精神的ショックなどで、失われてしまうことがあります。

 

当日のみ、数ヵ月、数年、いろいろなケースがありますが、 この場合、普通、新しい記憶から失われます。

私の友人は、スケート中に転倒し、そ の日から1週間ほどの記憶が、一時的にまったく無くなってしまったことがありました。

 

ある老人性痴呆症の70歳の方は、50年間の記憶が失われ、本人は20歳と思っておられるということでした。  
  
 このように人間の記憶は、普通、新しい記憶から壊れていきますが、これを「リボー の法則」といいます。

 

この法則は、言い換えれば、古い記憶ほど頑強で壊れにくいということです。

日常生活での一般的な学習や学校の勉強などについて考えてみると、 思い当たることが多くあります。

小さい頃、しっかりと覚えて身についたことは、 知識にしても技能にしても、大人になっても良く覚えています。

また、子どもの頃に形成された日常生活の習慣は、良くも悪くも後から直すことは、なかなか難しいも のです。    

 

親子の間で、よく似た行動や癖を見つけることは、たやすいことです。

親の側からすれば、自分の子どもの頃のことが子どもに自然に伝わっているということでしょう