2019/7/13

中高生へ 「学力」とは?

 第3回高大研より
 
話題その1
教育の現場で、みんなが共通してわかっているようで、実はとらえ方や概念がバラバラなのが、(入試などにおける)  『学力』という用語と 『評価』という用語です。
 
 まず、学力について わかりやすくまとめたサイトは ここ

  これまで一般に学力が高いとか「学力が低下」したとか用いるときには、「知識の量」やテストの点数がその尺度として用いてきました。
 一方、高大接続システム改革会議の「最終報告書」には、学力の3要素を下の図のように学校教育法に準ずる形で定義し、これからの時代に向けた教育改革を進めるにあたって、身につけるべき力として重視するとしました。さらに、この学力の3要素をバランスよく多面的・総合的に評価するように新しい入試が変わることとなります。
 
 複雑なのは、広い意味での学力(学力の3要素)のなかに、狭い意味での学力(知識等)が含まれているので、「学力を評価する」というときに、テストの点数を重視すると考えている人と、もっと主体性等を評価すべきという人があり、混乱することが多いようです。
 また、知識という狭い意味での学力はテストの点数で測定できますが、実際に主体性や協働性が測定・評価できるかという問題があります。
 
中高生の皆さんは、「学力」という言葉を耳にしたときに、 いったいどちらのことか問いただすことも必要かもしれませんね。