2019/6/22

教師は人を育てる仕事

山梨大学は、「山梨県の教員を志望する」推薦枠を新たに設けました。
 
 筆者はN県の高校で教師をしていました。
 
  授業に部活動に大変でしたが、とてもやりがいのある仕事でした。
  生活は裕福というほどではなくても、お給料や様々な福利厚生も充実していて、離島の高校に勤務すると手厚い手当も保証されていました。 
 教師という仕事がやりがいも勤務条件も、他の職業に比べると恵まれたものだと感じています。
 
 やがて、世の中はバブル景気となり、民間の銀行や企業、特に不動産会社に勤めた教え子たちが初任給やボーマスで私を上回る時代となりました。 
 教師や公務員よりも、民間企業がもてはやされた時代でもありました。
 
 
 さて、新聞によると今年の山梨県の公立学校教員の競争倍率が3.1倍。小学校教諭は2.0倍に落ち込んだと聞きます。この10年間で最低倍率を記録したといいます。
( 私の頃は、10倍をはるかに超え、教科によっては80倍というのもありました。)
 
 教員の大量退職に伴う採用枠の増加、教員の多忙化(ブラック企業に例えられることも)、そしてバブル期と同程度の景気の回復、大学新卒は早々と企業に内定を決める時代背景もあるようです。
 
 私は、男兄弟3人が年齢が近く3人大学生だった時期があります。両親は学費・生活費の仕送りで大変でした。
 一番上の兄が獣医師  二番目の兄が富士通でコンピュータのプログラマー(SE) そして私が教師になりました。
 
 今は亡き母は、『兄は、動物の先生とコンピュータの先生、あなたは人間の先生。 だから、あなたが一番エライ!』 と。なにがエライのかわかりませんが、ほっとしたというか、気分が明るくなったのを覚えています。
 
そんな両親は、小さな島の魚屋さんで、子どもたち4人(下に妹)を大学卒業させてくれました。
そんな両親の言葉には、重たいものを感じました。
 
 さて、『教師』という職業は、生活の糧としても、自分自身が成長できる機会としても、人とつながる仕事としてもとてもやりがいがあるものです。
 
 山梨大学は、「山梨県の教員を志望する」推薦枠を新たに設けました。 山梨県の地域活性化には人財育成も欠かせません。 ぜひ、山梨大学の教育学部で学び、山梨県の教員として活躍してみませんか。