2019/6/13

AIが作った音楽に感動するということ

大学入試センターが発行するニュースレターに面白い記事を見つけました。
 私たちの身の回りに起こっている日常に疑問を感じることはありませんか?
 
 答えを探すのも大切、 疑問と感じつ感性も大切
           問いを立てること
 
 

大学入試センターメールマガジン 第12号より

◆試験問題企画官リレートーク
人工知能(AI)時代を生きる
〔大学入試センター 新テスト実施企画部  試験問題企画官(倫理 担当)〕

  先日、高校の教員をしていた時の卒業生の一人と会う機会がありました。彼女は、 この春、大学を卒業し、音楽の教員として働き始めました。彼女の話の中で、印象的 だったのが「AIがつくった音楽に感動するとはどういうことだと思いますか?」という 問いです。AIは人がつくったものですが、そのAIがつくった音楽に人が感動する時、 それは人がつくった音楽に感動することと同じでしょうか、と。
 
  彼女の高校時代の倫理の授業で、人間の心の働きなどについて対話したり考えたり したことを懐かしく思い出しました。そして、彼女の話から、ゴーギャンの『我々は どこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』という絵を思い浮かべました。 AI時代を生きる私たちは、人間の生についての根源的な問いをあらためて突きつけ られているようにも感じます。
 
  先の問いに対する現時点での彼女の考えも興味深いものでしたが、高校時代に身に つけた姿勢や力をさらに成長させている彼女が、音楽の教員として考え続けていくと いうことに頼もしさを感じました。いつかまた彼女と話す日が楽しみです。  大学入試センターでは、大学入学共通テストの実施に向けて準備を進めています。 こちらでは直接子どもたちと触れあう機会はありませんが、これからを生きる子ども たちに深く関わる仕事であることを常に意識し職責を果たしていきたいと思います。