2019/6/5

言葉のちから その20

言葉のちから  【大きな事故につながらないために】

ハインリッヒの法則(1:29:300の法則)って知ってますか?

 

ハーバート・ウィリアム・ハインリッヒは、ある工場で発生した労働災害5000件余を統計学的に調べ、計算し、以下のような法則を導きました。

「災害」について現れた数値は「1:29:300」でした。その内訳は、「重傷」以上の災害が1件あったら、その背後には、29件の「軽傷」を伴う災害が起こり、300件もの「ヒヤリ・ハット」した(危うく大惨事になる)傷害のない災害が起きていたことを明らかにしました。

 

人は、残念ながら 自分にとって取り返しのつかない事件や事故に出会って初めて気づくことがあります。ハインリッヒの法則は、そうなる事前の予兆を基に、事故を回避する目安を与えてくれる大切な心の指針です。

 

さて、私たちの生活を見直してみるとどうでしょう。

・授業中に机の中に本やスマートフォンを隠して見ている

・無断アルバイト

・定期試験のカンニング

・他人の財布からお金を盗む

これらは、「見つからなければ・・・・・」という気持ちから、派生するものでしょう。

アルバイトやカンニングは、学校のルールを破るもので、お金を盗むのは犯罪です。スマートフォンも盗難もその根っこ(見つからなければ・・)の部分は同じだと思いませんか?

・バスのマナーが悪い

・朝の読書のチャイムが鳴っても無視

・個人情報の悪用やいじめや誹謗中傷につながるブログ

・ガラスを割る・ガラスが割れる事故

・部活でのケガや登下校中の事故

これらは、何気ないことから体やこころを傷つけることにつながると思いませんか? 本人が気をつけていても事故は起こるものです。だからこそ、周囲に目を配り被害を最小限に抑えたいものです。

 

このように、私たちの周りには小さな出来事(300)や犯罪や事故(29)が起こっていると思いませんか? 私たちは、これまでの教訓を生かしながら、自分の身の回りに起こる可能性のある重大ミスや危険(1)を、未然に防止したいものです。

【では、どのようにするか?】

これは、一人ひとりがONとOFFをうまく切り替えることです。一人ひとりの「安心安全な生活をしたい」と願う気持ちで危機を回避しましょう。必ずいい流れに変えることができます。また、人間関係の中でも対処ができることがあります。友達どうし、気づいたことを伝える方法です。

 

あなたにとって、最大の危機・起こってほしくない出来事は何ですか?