2019/5/12

言葉のちから その4

 

言葉のちから 【見方を変える】

 

「常識とは18歳までに培った偏見のコレクションである」  アインシュタイン

 日本ではちょっとエッチな色ってピンクですよね。ピンク映画っていいますし。
でも、これ、国によって違うんです。

アメリカではエッチな色は青、ブルーになります。だから「ピンク映画」は「ブルーフィルム」下ネタは「ブルージョーク」といいます。スペイン語では緑がエッチなので、エロ本は「libro verde」(緑の本)となります。中国は黄色がエッチ。だからアダルト映画は「黄色電影」です。

 日本では、何かもらったら、「ありがとう」って言いますよね。でも、中国では仲が良ければいいほど、「ありがとう」って言わないんです。そんなこと言われたら、逆によそよそしい。自分たちは仲いいはずじゃなかったのかなって思うそうです。
 日本では人を励ます時に、「頑張って」って言いますよね。でも、アメリカでは「頑張りすぎないでね!」(Don't work too hard)となります。まったく逆です。

 日本の親は「人に迷惑をかけちゃダメ」と教えますが、インドでは、「あなたは人に迷惑をかけて生きているのだから、人のことも許してあげなさいね」と教えるそう。
 また、インドでの「イエス」のジェスチャーは、日本の「ノー」のように首を振って、「ノー」のジェスチャーは、日本の「イエス」のように首を頷けます。もう、わけわからなくなります。
 常識は国が変われば非常識になりえます。常識は時代が変わっても非常識になりえます。あなたの頭の中の常識だって、根拠はあやしいものです。しかし、頭の中の思い込みは、自分では「当たり前」になっていますから、普段は気づくこともない。だから、疑ったことなど、一度もないんです。

 嫌な感情の背後には、必ず、あなたの常識(思い込み)が隠れていますので、探してみてください。どんな思い込みがあるから、このイヤな感情が生まれるんだろうって。思い込みに気づけたら、あとは、「それ、ほんとう?」って疑ってみればいい。
「失敗してはいけない」 

「それ、ほんと? うまくいっている人ほど過去にたくさん失敗していたりするけど」
「みんなと仲良くしなくてはいけない」
「それ、ほんと? 嫌いな人が一人でもいたら、もう価値がないの?」

たいてい、ほんとうじゃありません。

人は、ほんとうじゃないことで悩んでいるんです。悩むのが趣味っていうならいいんです。でも、そうではないなら、ほんとじゃないことで悩むのはやめよう。嫌な感情がでてきたら、それは、自分の思い込みや価値観に気づくチャンスです。気づいたら、「それはほんとう?」と疑ってみましょう。ほんとうではない、もしくは、もう必要ではない価値観なら、「そう思うことで自分を守ろうとしてきたんだよね。でも、もう大丈夫。今までありがとう」と、感謝で手放せばいい。


「君を疲れさせているのは、目の前の登るべき山ではなく、とるに足らない厄介事だ」
モハメド・アリ