2019/8/16

言葉のちから その93

言葉のちから      【伝説的なサービス】 

 ある説教師が休日に店を訪れた。
 活気に満ち溢れた豪華な店内に、雰囲気をぶち壊しかねないみすぼらしいホームレスの女性が入ってきた。
「きっと歓迎されないにちがいない」と考えた彼は、彼女が警備員に追い出されかけたとき、少しでも彼女の尊厳を保ってあげようと後を追うことにした。

 ところが彼女を止めようとする人がいない。販売員は笑顔で温かく迎え、「イブニングを試着したい」というと、お気に召すまで何着も持ってきてどれが似合うかチェックする始末。VIP対応である。

 店員に聞いたところ、「私たちがここにいるのは奉仕と親切のためですから」と答えたという。

 彼は教会の説教にこのテーマを取り上げて聴衆に語った。そしてメッセージは人々によってさらに多く伝えられた。                        

『人間通の鍛え方』 中島 孝志著

-アメリカの百貨店 ノードストロームでの伝説的なサービスの話。
 感動を与えることが、顧客満足度を充実させることにつながる。こんなお店を「自分のお店」としてあるといいですね。