2019/7/1

言葉のちから その43

言葉のちから   【どうしても英語の先生になりたかった】

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

僕が就職するか、留学するかで悩んでいたときの話です。

先輩に大学院に行っている方がいて、その方はアメリカやフランスに留学経験があっ

て、 英語もフランス語もペラペラ。

今はアメリカの大学で日本語の教授をしてる、 という僕からみるとすごい人なんです。

僕は当時大学4年生で、教員を目指していたのですが採用試験には不合格。

ブラブラしている訳にもいかないし、 民間企業で働くのも経験になるかなと思い、

一応民間企業の採用試験を受けて合格しました。

でも僕は教師になりたかったんです。英語の先生に。 しかしそこには大きな問題が・・・。

それは、僕が歴史科出身だった、ってことです。

つまり、歴史の先生になる免許はあっても、英語の先生になる免許がなかったのです!

でもどうしても英語の先生になりたかった。

そこで、僕は相談しました。

「僕は一体どうしたらいいんでしょう・・・?  民間で働くのもアリですかね?

 英語力付けるなら留学ですかね? でも英語科の教員免許ないし・・・」

そしたらその先輩はこう言ったのです。

「何でもいいんじゃない?」 え?アドバイスなし?

と思った瞬間、その先輩から出た言葉は

「何でもいいんじゃない? 自分が正しいと思ったことをトコトンやれば。

 お前のことは心配してない!」

心配してないって、自分がそれだけ信頼してもらっている!ってことですよね。

うれしかったです。

自分が尊敬している先輩に信頼してもらっている。 すごい励みになりました。

この後、僕は民間企業に就職。 営業マンとして精一杯頑張りました。

やれるトコまでやってみようと。

教員への思いを超える何かが得られるかも知れない、と思って仕事しました。

でも、 やっぱり教師への思いが常に心に残っていた。

新しい契約をもらった時には充実感があるんだけど、何かが違う・・・。

心に何かが絡みついているような、晴れ晴れとしない感じでした。

そこで僕は働きながら通信教育で英語科の免許を取得することにしました。

働きながらの勉強はキツかったけど、

自分の教員への本気度を自分自身に見せつけたかったのです。

その後、お金を貯めて、自信を持って教えられるだけの英語力を付けるべく留学。

いまは当初の目標通り、高校で英語を教えています。

あの言葉がなかったら自分を信じて頑張れたかどうか分かりません。

自分がいいと思ったことをトコトンやってればいつか道に辿り着くから。

そして、たった一人でも自分を信頼してくれる人がいるだけで、

こんなにも励みになるんだってことを 僕は知りました。

<pre> </pre>